アートメイクに「資格」は必要? スクールの認定証と、医師・看護師免許の違い
「アートメイクの資格を取りたい」という言い方をよく聞きます。しかし正確には、アートメイクに“資格試験”はありません。必要なのは国家資格である医師免許か看護師免許です。ここを取り違えると、受講したのに施術できないという事態が起こります。
この記事の要点
- アートメイクは医師法第17条にいう「医行為」です。施術できるのは医師、または医師の指示を受けた看護師に限られます。
- スクールが発行する認定証・ディプロマは民間資格であり、それ自体で施術できるようになるものではありません。
- 施術できる場所も限られます。医療機関として届出のある施設のみで、自宅サロンでは施術できません。
- 調査した32校のうち6校は、公式サイトに受講資格(医師・看護師)の指定がありません。
- 「受講できること」と「施術できること」は別です。無資格での施術は医師法違反になります。
アートメイクに“資格試験”はない
まず言葉を整理します。「アートメイクの資格を取る」という言い方が広く使われていますが、アートメイクという名称の国家資格や公的な資格試験は存在しません。
存在するのは次の2つです。混同されがちなので、分けて理解してください。
| 国家資格(医師・看護師免許) | 民間資格(スクールの認定証) | |
|---|---|---|
| 発行元 | 国 | スクール・民間団体 |
| これがないと | 施術できない | 施術できる/できないに直接は関係しない |
| 意味 | 医行為を行える身分 | そのスクールの課程を修了したという証明 |
| 取得方法 | 養成課程+国家試験 | 受講料を払って課程を修了する |
必要なのは医師免許か看護師免許
アートメイクは、針で皮膚に色素を注入する行為です。厚生労働省の解釈により、これは医師法第17条にいう「医行為」に該当するとされています。
施術できるのは、医師、または医師の指示を受けた看護師(准看護師を含む)だけです。エステティシャンやアイリストが施術することはできません。
つまり、あなたが看護師免許をお持ちなら施術する資格はすでに持っているということです。 スクールで学ぶのは資格ではなく、技術です。ここが一番の誤解ポイントです。
スクールの認定証は何なのか
では、スクールが発行するディプロマや認定証には意味がないのでしょうか。そんなことはありません。 ただし「施術できるようになる証明」ではなく、「この課程を修了した」という証明です。
実務上は、次のような場面で機能します。
- 就職・業務委託の応募時に、技術習得の裏づけとして提示できる
- 提携クリニックの紹介を受ける条件になっている場合がある
- スクールによっては卒業検定に合格すると契約できる制度がある
「資格が取れます」という表現には注意してください。国家資格が取れるわけではありません。認定証があっても、医師免許か看護師免許がなければ施術はできません。
施術できる場所も決まっている
免許だけでなく、場所にも制限があります。ここは見落とされがちです。
- 施術できるのは医療機関として届出のある施設のみ
- 自宅サロン・レンタルスペースでは施術できません
- 看護師が施術する場合は医師の指示が必要です
そのため「独立・開業」といっても、美容室やネイルサロンのように自分の店を持つのとは意味が違います。 実務的には医療機関と業務委託契約を結んで施術する形が一般的です。 スクールを選ぶ段階で提携クリニックの有無を見ておくべきなのは、このためです。
受講資格を書いていないスクールがある
2026年8月14日時点で32校を調べたところ、公式サイトに受講資格(医師・看護師)の指定がない、あるいは「資格がなくても受講できる」と 明記している校が6校ありました。
これらの校が違法だという意味ではありません。
アートメイクの周辺には、眉スタイリングなど医行為に当たらない施術もあります。 また技術を学ぶこと自体は誰にでもできます。
ただし当サイトの読者は看護師の方です。「受講できること」と「施術できること」は別である以上、 この事実は伝える必要があると考え、比較表に「受講資格に医師・看護師の指定なし」という注記を出しています。これは減点ではなく、事実の表示です。
申込み前に確認すること
- 受講資格は何か(医師・看護師・准看護師の可否、実務経験の要否)
- モニター実習をどこで行うか(医療機関である必要があります)
- 卒業後に施術できる場所を紹介してもらえるか(提携クリニックの有無)
- 発行されるのは民間の認定証だと理解できているか
この4つを確認しておけば、「受講したのに施術する場所がない」という事態は避けられます。 卒業後の導線については求人を調べて分かった「35歳の壁」にまとめました。
根拠法令:医師法(昭和23年法律第201号)第17条/保健師助産師看護師法第37条/ 厚生労働省「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について」(医政発第0726005号)
よくある質問
- アートメイクの資格試験はありますか?
- 国家資格としての「アートメイク資格」は存在しません。必要なのは医師免許または看護師免許です。スクールや協会が発行する認定証はありますが、それは民間資格です。
- スクールの認定証があれば施術できますか?
- できません。認定証は民間資格であり、それ自体で施術が可能になるものではありません。施術できるのは医師、または医師の指示を受けた看護師で、かつ医療機関として届出のある施設に限られます。
- 自宅サロンでアートメイクをしてもいいですか?
- できません。アートメイクは医行為なので、医療機関として届出のある施設でしか行えません。看護師免許を持っていても、医師の指示がない場所での施術はできません。
- 無資格で施術するとどうなりますか?
- 医師法違反となります。実際に摘発された事例も報道されています。受ける側にとっても、衛生管理や合併症への対応が担保されない危険があります。
- 准看護師でも施術できますか?
- 准看護師も、医師の指示のもとで施術できるとされています。ただしスクールの受講資格として准看護師を認めるかは校によって異なります。詳しくは准看護師でもアートメイクスクールに通える?をご覧ください。
32校を同じ基準で採点しています
学べること・費用・実績・アフターフォロー・就職開業の5軸で100点満点。 受講料は「その金額で学べる範囲」と「全部位そろえた総額」を分けて掲載しています。
比較表で32校を見る条件で絞り込めます・登録不要
本記事は2026-08-15時点の公開情報にもとづきます。掲載内容の正確性・最新性を保証するものではありません。 受講・応募の判断は必ず各スクール・各医療機関の公式情報をご確認ください。 本サイトは技術の習得・就職・収入を保証するものではなく、成果には個人差があります。 アートメイクは医師法第17条にいう医行為であり、施術は医師または医師の指示を受けた看護師のみが行えます。 当サイトはアフィリエイト広告を利用しています(掲載基準)。